当社に実際に寄せられたM&A相談をもとに、関係者のプライバシーおよび秘密保持に配慮し、一部の内容を加工・再構成して掲載しています。
相談の背景
自動車の内装・機構部品向け金型を扱う会社から、受注構成の変化を踏まえた承継相談がありました。既存品番が続く一方で、新規車種向けの仕事の見通しを整理する必要がありました。候補先としてEV関連部品への展開を考える製造業グループを視野に入れ、現在の顧客基盤と今後の仕事を分けて説明することが主題です。
重視した条件
重視したのは、過去の売上だけで将来の受注を判断しないことです。顧客の開発方針、品番の継続予定、モデルチェンジ、補修需要を確認し、確定している受注と未確定の引き合いを区分します。新しい領域への期待だけを評価の根拠とせず、既存の顧客対応と技術者の役割を引き継ぐ条件も協議する方針としました。
整理したポイント
顧客業界別の売上、品番ごとの仕事、補修・改造の履歴、EV関連の引き合いを整理する準備を検討しました。設備、図面、金型台帳、技能者と外注先の関係も確認します。顧客名や品番、単価を初期段階で広く開示せず、秘密保持と必要な範囲を確かめながら、候補先が事業の継続性を検討できる資料にまとめる方針です。
引継ぎに向けた確認事項
候補先には営業支援の内容と現場の受入体制を確認し、既存案件の補修窓口と新規案件の開発対応を分けて検討します。スタッフへの説明や代表者の関与、顧客への連絡順序も確認事項です。EV関連の成長や受注獲得を約束するのではなく、残る仕事と追加で必要となる対応を明らかにして条件を比較する相談となりました。