当社に実際に寄せられたM&A相談をもとに、関係者のプライバシーおよび秘密保持に配慮し、一部の内容を加工・再構成して掲載しています。
相談の背景
監査対応と品質記録に強みを持つ精密金型会社から、品質管理の運用を含めた承継相談がありました。候補先として考えたのは、品質保証体制を重視するメーカーです。顧客監査への対応が特定の管理者に集中していたため、記録を渡すだけでなく、誰がどの判断や改善を担っているか整理することが主題となりました。
重視した条件
重視したのは、品質管理者の役割と現場の仕事を一体で確認することです。管理者の継続意向や雇用条件、後任への説明範囲を確認し、過去の監査評価だけで将来の品質を保証しない方針としました。候補先の品質管理の仕組みと現在の運用を比べ、共通化できる部分と個別に残す必要がある部分を検討します。
整理したポイント
確認資料には、測定機器の校正記録、不具合対策、教育記録、監査指摘と是正履歴を挙げました。図面や条件表、設備の修繕履歴、顧客別仕様も照らし、文書と実際の作業に違いがないか整理します。顧客情報や技術資料は閲覧者と範囲を限定し、候補先が確認すべき内容と未確認の項目を分けて示す準備を検討しました。
引継ぎに向けた確認事項
引継ぎでは、記録の更新、検査の判断、不具合時の連絡、顧客監査への説明を誰が担当するか確認します。新しい管理方法を導入する場合も、現場の手順や教育と整合させることを検討事項にしました。資料の保管と運用する人材の両方を整理し、顧客に説明できる品質体制の承継条件を考える相談となりました。